辨 |
Cypripedium japonicum には、次のような変種・品種がある。
キバナクマガイソウ f. urasawae
ヒタチクマガイソウ var. glabrum
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アツモリソウ属 Cypripedium(杓蘭 sháolán 屬)については、アツモリソウ属を見よ。 |
訓 |
「和名 熊谷草ハ其囊狀ノ脣瓣ヲ熊谷直實ノ負ヒタル母衣ニ擬シテ斯ク云フ」(『牧野日本植物圖鑑』)。敦盛草の対。 |
『大和本草』に、「熊谷」と。 |
説 |
北海道(西南部)・本州・四国・九州・朝鮮・陝甘・安徽・浙江・江西・兩湖・四川・貴州に分布。 |
全国では絶滅危惧Ⅱ類(VU)、東京では絶滅、埼玉では絶滅危惧ⅠA類(CR)。 |
誌 |
中国では、根或は全草を 扇子七と呼び、薬用にする。『全國中草藥匯編』下 pp.472-473 |
『花壇地錦抄』(1695)巻四・五「草花 春之部」に、次のようにある。
布袋草 末。 花形丸クして、宛子安貝の形なり。色うすむらさき、葉も二まいづゝ出て、花ハ一りんづゝ咲。
敦盛草 末。花形ほてい草ニ似て、異有。ほろかけたるごとく紫、葉も段々付ク。
熊谷草 末。あつもり草の、花うす白キ物。
一説に、この布袋草とは、ホテイラン Calypso bulbosa という。 |